マイファンズとAV新法は関係あるの？契約締結や交付義務する必要性について解説します！

AVを撮影するにあたり、出演者個人の人格や私生活上の平穏などを保護することを目的として、AV新法（AV出演被害防止・救済法）が制定されています。

AV出演強要などの出演被害を防止することを目的として作られた法律になりますので、契約や撮影等のタイミングにおいて、規制をしています。

個人（マイファンズ等）で女優さんを出演させる場合についても、こちらの趣旨は該当しますので適用されます。

本記事では、AV新法にて定められている契約書や説明書等の内容や注意点について解説致します。

契約書面と記載事項について

AV新法　第4条（出演契約）
出演契約は、性行為映像制作物ごとに締結しなければならない。
２　出演契約は、書面又は電磁的記録でしなければ、その効力を生じない。
３　前項の出演契約に係る書面又は電磁的記録（以下「出演契約書等」という。）には、制作公表者及び出演者の氏名又は名称その他制作公表者及び出演者を特定するために必要な事項並びに当該出演契約の締結の日時及び場所のほか、次に掲げる事項（当該制作公表者に係る部分に関する事項に限る。）を記載し、又は記録しなければならない。
一　当該出演者が性行為映像制作物への出演をすること。
二　当該出演者の性行為映像制作物への出演に係る撮影を予定する日時及び場所
三　前号の撮影の対象となる当該出演者の性行為に係る姿態の具体的内容
四　前号の性行為に係る姿態の相手方を特定するために必要な事項
五　当該性行為映像制作物の公表の具体的方法及び期間
六　当該性行為映像制作物の公表を行う者が制作公表者以外の者であるときは、その旨及び当該公表を行う者の氏名又は名称その他当該公表を行う者を特定するために必要な事項
七　当該出演者が受けるべき報酬の額及び支払の時期
八　その他内閣府令で定める事項

契約書に記載すべき事項として、簡単にまとめると以下の通りになります。

①当該出演者が性行為映像制作物に納得して出演していること
②当該出演者の性行為映像制作物への出演に係る撮影を予定する日時及び場所
③撮影対象がどういう映像作品なのかについて理解していること
④前号の性行為に係る姿態の相手方を特定するために必要な事項
⑤当該性行為映像制作物の公表の具体的方法及び期間について（撮影編集した映像をどこで配信するのか等）
⑥当該性行為映像制作物の公表を行う者が制作公表者以外の者であるときは、その旨及び当該公表を行う者の氏名又は名称その他当該公表を行う者を特定するために必要な事項
⑦当該出演者が受けるべき報酬の額及び支払の時期
⑧その他内閣府令で定める事項

個人で撮影し、マイファンズやpornhub等で配信される場合であってもこちらの出演契約書の締結は必須となりますのでご注意ください。

説明書面の公布義務について

出演契約を行う際に、書面を交付してAV新法（出演者の権利）の規定等を説明する義務があります。これは、内容について口頭だけでは足りません。

そして、これは映像制作物（作品）ごとに契約書を締結し交付する義務があります。

法定事項が記載されていない契約書面・説明書面を交付した場合であった場合は、刑事罰が科されます。

【記載事項について】
・１ヶ月の撮影禁止期間（熟慮期間　AV新法７条１項・４項）
・契約した内容でも性行為等の撮影を拒絶でき、損害賠償責任を負わないこと（７条２項）
・公表者には、出演者の健康・安全・衛生の保護、拒絶の任意性が確保できるような措置をとる義務があること（７条３項）
・出演者は公表される映像を確認できること（８条）
・４ヶ月の公表禁止期間（熟慮期間　９条）
・無効事由の内容（１０条１項、２項）
・取消事由の内容（１１条）
・法定解除事由の内容（１２条・１４条）
・任意解除権・撤回権の内容（１３条・１４条）
・差止請求権の内容（１５条）
・プラバイダ責任制限法の特則の内容（１６条）
【AV新法５条１項２号】
・取消権・解除権の５年間の行使期間（５条１項２号）
【AV新法５条１項３号】
・出演者に特定される可能性があること（５条１項３号）
【AV新法５条１項４号】
・相談窓口の名称と連絡先（５条１項４号）
【AV新法５条１項５号の記載事由】
・性病検査の実施状況（内閣府令３条１号）
・出演者の理解できる言語への翻訳（内閣府令３条２号）